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ラオスのトレッキング
旅行者:レフォンツーリズムさん
旅行期間:2008/10/10~2008/10/15
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ラオスをあえて言葉で表現するのであれば、「なんにもない国」である。
無論、何もない訳がない。

代表的なのは、世界遺産のルアンプラバン・首都ビエンチャン。

少し足を踏み入れれば、北部ムアンシン周辺の山岳民族、中部シェンクアンの不思議な壺があるジャール平原、南部パクセーからはピンクイルカと世界遺産ワット・プー、ビエンチャンとルアンプラバンの中間地バンビエンのタイヤチューブ下り、メインとなる首都やルアンプラバン以外にも観光地は沢山ある。

しかし、なんにもしない贅沢がラオスの一番の醍醐味である。

個人的にもラオスは好きだ。私の人生で最高の瞬間の思い出がこの国にある。

「メコン川に沈む真っ赤な夕日を眺めながら、ラオスの生ビールを飲む瞬間。」

雨季のある晴れた日。

メコン川は上流での大雨の影響で混濁色の水が溢れかえる。広大な大メコン川に、これ以上ない真っ赤でバカみたいにでっかい太陽がまるで何かに引っ張られているように沈んでいく瞬間。

街は嘘みたいにオレンジ色に染まる。市場で購入した鶏の丸焼き(ガイヤーン)と、もち米(カオニャオ)を片手に、土手に座り込み旅人の間では世界最高のビールと賞賛高い、ラオスの地ビール『Beer LAO』を飲みながら、夕日を眺める。8 年前に訪れた時の経験だが、今でも鮮明に覚えている。

しかし昨今では、だいぶ環境も変わってきた。そんな発展途中国のラオスで、まだまだ昔ながらを経験できる場所がある。

それは東南アジア最後の秘境と言われるラオスの山岳地帯である。ヨーロッパからのツーリストに最近人気があるアジアのトレッキング。

電気もガスも水道もお金の流通さえもないアカ族の村を訪ねる旅に今回は出掛けた。
インドシナ半島の中央にある内陸国ラオスは国土の約8 割が山岳地帯で、少数民族が多く住む。

中国・雲南省と国境を接する北部のムアンシンという村から少数民族の村々を訪れる為に、1泊2日のトレッキングをアレンジして山岳ガイドとポーターを雇った。
朝、トラクターの荷台に乗り込みモン族の村へ訪れる。

村ではまだ4歳くらいの女の子が生後6ヶ月位の赤ちゃんを背負って家の手伝いをしている。暫くボーと腰を下ろして村を観察していると、隠れていた子供たちが何処からともなくわいてくる。男の子は元気に走り回り、女の子は子供を背負っている。

そんなモン族の村を後にしてガイドと共に森の奥へと歩いて行く。2時間くらいはハイキング気分で散策できたが、だんだんと上りがきつくなる。

歩き始めて3時間。弁当を広げて昼食を摂る。
昼食後はかなり厳しい上り坂が続く。
野鳥の声や風の音を聞きながら約5時間半。

パーワイ・カオという村に到着した。山の斜面に260人ほどが住むアカ族の村である。昔はアヘンを栽培していた為、こんなにも山奥に集落があるそうだ。

ここへは外部の人間もおろか、野生の動物さえも近づけないだろう。

寝泊りする場所は一般家庭か宿泊施設を選べるらいしのだが、ガイド曰く、一般家庭にお邪魔するのは望ましくないとの事。結局小屋にて寝る事にした。

この小屋は10 数年前にユネスコが始めた貧困救済の措置として、旅行者の世話をする事により村全体に仕事と報酬を分配するシステムを手本に建てられている。

小屋は村人達の住まいと同じ造りで、電気はおろか水道もガスも当然ない。

高床式で竹で床が編んであるが、隙間だらけで油断するとまっさかさまにブタ小屋行きだ。
小屋の世話は村人達が家族単位で順番に担当する。当然だが毎日お客様がいる訳もなく、ハイシーズンを除けば、月に1、2組だろう。

それでも、貴重な収入源となる。今では、ユネスコとの関係はなくなっているようだが、この取り組みは続いている。

夕暮れの村を散歩していると、中国からの行商が村の真ん中で物売りをしていた。

子供達がその周りをアリの様に取り囲んで、興味津々で見つめている。

商品は、クシ・髪どめ・裁縫道具・ヒモ・風船・鉛筆・紙・電池だ。村人が、自分の髪の先端10cm 程を切り、行商に渡していた。物々交換だ。

髪の毛は中国の会社が引き取り、カツラ等に利用するらしい。

夜、闇の中、月明かりだけを頼りに、村の真ん中に若者が集まる。女達は小鳥のさえずりの様に歌を歌い、男達がそれにちょっかいをだす。

これが、この村の毎晩行われる合コンみたいなものである。

翌朝、鶏と豚の声で目覚める。自然の摂理に基づいた非常に心地よい朝だった。

アカ族は中国南部から移住を繰り返して流れている民族。
焼畑農業や狩猟をしながら、昔と変わらない生活を今でも続けている。

自然と共に生き、自然と共に死ぬ。楽ではない。かといって苦でもない。

子孫繁栄を目的として、自然と共存共栄で生きている。人間の本来あるべき姿なのかもしれない。

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